今回のイラスト教本は、イラストを描き始めて何かおかしいけど具体的にその違和感がわからない方、キャラクターを描いていて身体のどこがおかしいが改善方法が分からない方、イラスト描いてもなにかしっくりこない方へ向けた入門書です。
人体のバランスや具体的な構図のポイントを解説し、イラスト技術を教えてくれるので、イラストを描き初めてこれから上達を目指したい方に特にオススメの本です。
この本で学べたこと
キャラクターイラストについての人体のバランス・身体・顔・髪・服の描き方について
イラストにおける構図・ポーズについて
絵が上手くなるための練習方法・改善のコツ
多少は描けるけど、もっと魅力的に描きたい、違和感を感じるけどどこか分からい場合のヒント、取っ掛かり
評価ポイント
キャラクターイラストについて描く際、人体の違和感を無くすように、部位(頭身・顔・目・口・鼻・髪・手・足・胴体)や服ごとに基本を学べます。
性格に合ったポーズの考え方や、さらに良く見せる為のイラストの構図を、関係性、雰囲気、NG例などを踏まえて教えてくれます。
また最初の数ページは、絵が上手くなることとは?・上達方法とは何か?、スランプについてなど考え方についての記載もあるので、描き始めから更に絵の上達を目指す為、初心者にとっては気付きを得られると思います。
強み
キャラクターイラストについて、特に基礎的な人体部分が簡単に学べる為、苦手部位のところだけ参考にすれば違和感を減らす効果があります。
人体の場合は、頭身の基礎ルール(頭を基準にしたとき、正面からみて肩の位置・膝・腰・手・股膝・足の違和感の無い位置)
男女の身体のシルエットの違い、シワ以外で年齢を表現する顔について、バランスの良い顔の配置、正面以外の目の配置、眉毛、口・表情について、鼻の種類、頭の形、髪の毛を描くときの意識、曲げた時の腕・肘の位置、手の構造、足の構造・お腹の可動域、肩、脚、首の付き方、服のシワのポイントなど
また、比較的女性キャラクターについての説明比率が多いですが、男性キャラクターについても書かれている為、男女キャラクターともに学べます。
構図・ポーズも参考にするだけでイラストの雰囲気を変えることができます。
ポーズの考え方、大人しさを表現、力強いポーズ、セクシーなポーズ
キャラクターの迫力を出したい構図、不安をあおるような雰囲気構図、グラビアのようにかわいく魅せたいんなど人物中心の構図
そびえ立つ建造物を大きく見せたい構図、奥行きのある室内を描きたい構図、上から見下ろす街をいきいきに描きたいなど建物中心の構図
親密さを見せたい構図、敵対構図、対比構図などか人物の関係性中心の構図、構図のNG例など
また、専門的な本より簡略化されている分、基本的かつ重要な所が集中している為、手軽に学ぶことができます。
個人的な体験
この本の指南に従って、人体バランス、構図の考え方に注意を払うようになりました。
結果、以前に比べてキャラクターを描く際のバランスを意識したり、良く魅せる為の構図について考えられるようになり配置に気を遣うようになったと実感してます。
頭身の事、腕の稼働、髪をブロックを意識して描く方法、脚の形など基礎的な事ですが、違和感を無くすイラストとして役立つ知識になりました。
描いたキャラクターに違和感を感じることが少なくなり、全体的に見たときの完成度が上がったのかもしれません。
総評
「『イラスト解体新書』は、「イラストを描き始めてもっと上手くなりたいな~」と感じてきた時にオススメの本です。
最初の数ページにある上達について解説や、キャラクターイラストの人体・ポーズ・構図知識は、読者が自らの技術を見直し、改善するのに大いに役立ちます。
また、これからこの本を基準に、物足りないと感じた場合、新たな技術を学ぶ切っ掛けにもなると思います。
本の基本情報
タイトル | イラスト解体新書 |
著者 | ダテナオト 様 / 弐藤 潔 様 |
出版年 | 2018/9/21 |
ISBN | 978-4797393637 |
ページ数 | 211 |
この本を基準にして学びを深めていくことで、物足りなさを感じた際には新たな技術を学ぶきっかけにもなり得ます。
ある程度描き続けたら当たり前になる知識たちですが、その分長く役立つ基礎の知識でもある為オススメです。